医学部学士編入においては、統計学分野が鹿児島大、滋賀医科大学、旭川医科大学といった大学で出題されており、対策は必須です。統計学は個人的にはとても苦手な分野であり、どのように勉強すれば良いか分からず、受験時に非常に苦労しました。同じような気持ちの受験生も多いのではないかと思います。教材も適切なものが見当たらなかったため、解説と問題集を作ることにしました。当サイトの以下の項目の内容を全て理解すれば、医学部学士編入試験で出題される統計学の問題に関しては、ほぼ対応できるように作っています。また、一般の医学部入試においても、今後は統計学の分野を重視する傾向にあり、特にセンター試験数学ⅡBの分野においては選択問題として、「確率分布と統計的な推測」の範囲が存在します。この分野は他の分野よりも得点し易い傾向にあるため、高得点が必須となる医学部入試において、この分野を学習しておくことは非常に有利に働きます。
統計学を出題する大学
旭川医科大学、秋田大学、富山大学、新潟大学、東京医科歯科大学、筑波大学、滋賀医科大学、名古屋大学、高知大学、愛媛大学、山口大学、琉球大学となっています。しかし、医学部入学後も統計学の知識は必須であり、今のうちに学習しておくことはプラスになります。また、上記に加えてセンター試験ⅡBの「確率分布と統計的な推測」の範囲での出題があります。
統計学検定2級レベルのマスターが目標
当サイトでは、センター試験、そして医学部学士編入試験の統計学分野をマスターすることを目標としていますが、そのレベルは統計学検定2級のレベルが最適な演習レベルとなっています。そのため、具体的な問題演習を行いたい場合には、統計学検定2級の問題集で演習することをお勧めします。
日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2016〜2018年]
テーマ別解説
名義尺度 順位尺度 間隔尺度 比例尺度
箱ひげ図 四分位数
平均 分散 最頻値 中央値
変動係数
母集団の点推定 不偏分散 定義編
母集団の点推定 不偏推定量の証明
中心極限定理 その1 (解説編)
中心極限定理 その2 (実践編)
離散型確率変数
連続型確率変数
期待値と分散の公式 〜離散型と連続型での公式証明〜
二項分布 その1
二項分布 その2
標準化変数 偏差値の定義
正規分布 標準正規分布 (標準化変数)
t分布表とその見方
カイ二乗分布表とその見方
母平均の区間推定 その1 (母分散既知の場合)
母平均の区間推定 その2 (母分散未知の場合)
標準誤差
母比率の区間推定
母平均の検定
母平均の差の検定 その1
母平均の差の検定 その2 (対応ある場合 t 検定とWilcoxon 検定)
母平均の差の検定 その3 (対応のない場合 t 検定とWelch 検定)
母平均の差の検定 その4 (対応のない場合 その他と選択問題)
母比率の検定
カイ二乗検定 その1 適合度検定【解説編】
カイ二乗検定 その2 適合度検定【問題編】
カイ二乗検定 その3 独立性の検定【解説編】
カイ二乗検定 その4 独立性の検定【問題編】
感度 特異度 【定義編】
感度 特異度 【問題編】
相対危険度 寄与危険度 オッズ比
偽陰性率 偽陽性率
検査前確率(有病率) 検査後確率(陽性的中率)
ベイズの定理 解説編
ベイズの定理 問題編
検査前オッズ 検査後オッズ
尤度比
ROC曲線
生存時間解析 カプランマイヤー法
第1種の誤り 第2種の誤り
外れ値の取り扱い
フィッシャーの正確確率検定
相対リスクと寄与リスク (リスク比とリスク差)
オッズ比とリスク比と尤度比
統計学総合演習問題1
統計学総合演習問題2
数学的議論はほどほどに...
統計学の分野を完全に理解しようとすると、数学的な議論が必要不可欠です。『 中心極限定理の証明 』から、『 母分散未知の場合に、なぜ不偏分散が母分散の代わりに使用でき、かつその時使う分布がなぜ 自由度 n - 1 の t 分布を用いるか 』など、よくわからないことだらけな分野ではあります。
しかし、そのような状況の中でも、実際に出題されるのが統計学の分野であり、出題者側も数学的な議論まで要求はしていないことがわかります。この分野は、数学的によくわからなくても『前提条件を確認した上で、使える』ということが重要であり、そうしていくことが合格への近道であると考えます。
一方で、少しは数学的議論について学びたいという人も一定数いると思われますので、参考となる図書を紹介しておきます。
スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!
管理人は実際、数学的議論も気になってしまう方ですので購入しましたが、医学部学士編入試験を考える際には不要な気がします(笑)