
鹿児島大学医学部学士編入試験を受験してきました。この2017年は鹿児島大学の学士編入生の入学時期が、2年次10月入学から2年次4月入学へ変更になる為、鹿児島大学に関しては6月と10月の 2回試験が行われました。前回の6月は1次試験敗退でしたが、今回は1次を通過することができました。簡単ではありますが、記録しておきたいと思います。
学力試験Ⅰ 生命科学 90分 100点
第1問 制限酵素問題 制限酵素の認識部位数、プラスミド切断問題、溶液調製計算問題
第2問 心室内波形問題 前負荷、後負荷、スターリングの法則、グラフの示す意味(面積=仕事)
第3問 ガス分圧問題 吸入気酸素分圧、肺胞気酸素分圧、吸入気酸素濃度、低酸素状態における体内変化
第4問 獲得形質の遺伝 ジャン・ラマルク(仏)、自然選択説 チャールズ・ダーウィン(英)、エピジェネティクスのメカニズム2つ
反省
大問1は制限酵素の問題であったが、これはさすがに解けたと思う。プラスミドの切断問題や、溶液調製問題は落とせないと思った。大問2の心室内波形の問題は正直全くわからなかったが、思考力に任せて回答した。大問3の気圧の問題、これも正直しっくり来なかったが、与えられた式と意味を考えて計算を実行。大問4は人名問題で、確かダーウィンは「チャールズ」だったからイギリス出身のハズと考えたが、獲得形質の遺伝を唱えた人が誰か分からず萎。wiki教授によればジャン・ラマルク氏とのこと。「遺伝子配列の変化によらない獲得形質の遺伝」とはエピジェネティクスのことを書けばよかったようだ。今回は出題されると踏んでいた組織の分野が全く出題されず、神経回路や数学物理的な問題も出題されなかった。予想してたヤマも外れた上に、正直自分としては全く手応えがなかった。実際2、3秒程であると思われるが、無限時間にも感じられる賢者タイムが数回、試験中に到来した。白紙のまま出した答案もあった。その為、完全に落ちたと思ったが意外にも1次試験は通過していた。唯一考えられる勝因は、解くべき計算問題をしっかり回答できていたからであると思う。例えば、プラスミドの切断問題や、溶液調製の計算問題。これらは一般の大学入試レベルであり、理系出身者は解けていたと思うが、文系出身者の受験生も多いと言われる鹿児島大学であるが故なのか、答案回収時には、意外と空欄のまま提出している受験生が散見された。今回の受験で再確認できたのは、「奇問難問を解く必要はなく、解ける問題をしっかり解くこと」やはりこれに尽きると感じた。題意が読み取れず、エピジェネティクスが記述できなかった第4問については反省したい。
学力試験 Ⅱ 英語 90分 100点
第1問 出典:"Probiotic prevents infections in newborns" Nature, 548, 404, 2017
第2問 出典:Rescuing the guardian of the genome : New drugs combat cancer by propping up a mutated tumor-fighting protein." Science, 354, 26-28, 2017
第3問 出典:Chance, choice and cause in cancer aetiology : individual and population perspectives. International journal of Epidemiology, 605-613, 2016
反省
時間が足りなかったの一言に尽きる。自分は読解スピードが遅いことは重々認識していたが、正直、第3問目まで回答し切ることができなかった。大げさでもなんでもなく、回答用紙の5、6枚目はほぼ白紙で出した。これまた生命科学の時と同じく賢者タイムが到来したが、書けるところは正しい日本語で、字は大きく且つ丁寧に書いた。僕の前の席の受験生は、生命科学も英語もビッチリ回答欄を埋めており、その落差に答案提出時には恥ずかしさを覚えずにはいられなかったが、彼は1次試験に落ちていた。これもやはり、何か書けばいいというのではなく、「解ける問題をしっかり解くこと」というのが重要なのだと再認識した。
タクシー代
鹿児島中央駅から鹿児島大学医学部まで2500円弱だったが、運良く相乗りして安くできた。
観光編
試験後は試験のことは完全に忘れて、台風が接近する中、大隅半島の最南端である佐多岬に行ってきた。大風が接近中の為、大隅半島を南下していくにつれ非常に雲行きが怪しくなってきた。佐多岬への入り口まで行ったが、天候的にトンネルをくぐって岬まで歩いて行ける雰囲気ではなく、ガジュマルの木を拝んでUターン。写真は嵐の中撮影したのでほぼホラー写真。合格して是非また行きたいと思います。



帰りは鹿児島空港のご当地ビールでしめました。